第17回 ブレインストーミング発想法
ブレインストーミング発想法
アレックス・F・オズボーンによって考案された会議方式にブレインストーミング発想法があります。議題について参加者(10人ぐらい)が自由なアイデアを語ることで問題が解決する「集団的発想法」です。
- どんなアイデアも否定しない。
- 変わったアイデアを歓迎する。
- 質よりも量を重視する。
- アイデアをまとめる。
こんなアイデアはダメかな? こんな意見はバカにされるのでは? という迷いを断ち切ることが大前提となります。
突拍子のないユニークな視点を発展させて、問題解決や商品開発へとつなげることが目的だからです。自由な発想を捻出するには、固定観念を取り除かなければ柔軟な発想は生まれません。思いついた数々のアイデアの中から、最終的につまらないものを消去していけばいいのです。
私もデザインスクール時代に、この(BS法)を体現しました。花をスケッチし、50種類の画材で着色するというもの。
メチャクチャだな……と思いました。こんな課題を出す講師は何を考えているのだと、大部分の学生は思ったことでしょう。
絵の具、色エンピツ、クレヨンぐらいまでは誰もが思いつきます。それからが大変でした。画材は何でもいいのです。醤油、ソース、赤ワイン、ケチャップ、味噌、墨汁、インク、木の実、鉄サビ、土、マニキュア、口紅(姉が使用したもの)、朱肉、あげくのはてには自分のオシッコすらも画材に取り入れようかと思ったくらいでした。
発想の限界までいく、労力と忍耐を費やしました……が、今にして思えば、あの時の苦しい体験が、良い発想の訓練であったと思っております。画材を創意工夫させることが真のねらいだったのです。人間の創造力は意識しだいで無限に広がることを学びました。
この(BS法)を創作に応用しない手はありません。(BS法)は一人でもできるということです。面白いアイデアを幾つも書きとめておくといいでしょう。
ENEOS童話賞の初期コンクール作品集「童話の花束」に掲載された作品に、おはじきをスズメのメガネにした内容の話がありました。これなどはアイデアの勝利です。「これだ!」と、光るアイデアを。
独自の発想は、思いがけない時、ふいに稲妻に打たれたように閃く場合があります。アイデアを暖め、時には眠らせて練り、吟味して起承転結にまとめます。それがコンクール受賞に達する可能性があるわけです。
自分の作品は自画自賛しやすいので、友人の意見を聞いたり、創作仲間を作るのが望ましいでしょう。
浜尾
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